OSI 参照モデル

OSI 参照モデル

私たちが食事をする時、野菜や果物の種をまく所から準備をしたりしません。
野菜や果物を作る人、それを売る人、料理をする人がいるように、いろいろな職業の人が役割分担をすることで、食事をすることができます。

それぞれの役割の人は、自分の仕事についてはプロですが、その他の仕事については良く知りません。
料理をする人は、野菜の作り方を知りません。
野菜を売る人は、料理のレシピを知りません。
しかし、私たちはレストランでおいしい食事をすることができます。

コンピュータの世界でも同様に、機能ごとに役割分担をすることで通信をすることが可能になっており、これをモデルとして表現したものを、[OSI参照モデル]と言い、各層のことを[レイヤ]と言います。

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第7層:アプリケーション層(レイヤ7)

アプリケーション層は、アプリケーションに必要な通信サービスを提供するレイヤです。
スマートフォンなどにインストールしたアプリは、アプリケーション層で動作します。


第6層:プレゼンテーション層(レイヤ6)

プレゼンテーション層では、文字や画像などのデータフォーマットを定義します。
文字コードや、画像フォーマット、暗号化方式など、同じものを表現するにも複数のフォーマットが存在するものがあります。

画像フォーマット:JPEG、GIF、PICTなど
文字コード:ASCII、ABCDICなど

私たちは画像がJPEG、GIF、PICTなど、どのフォーマットであっても画像を見ることができます。
画像フォーマットが違っても同じ画像を見ることができるのは、このレイヤの働きです。

複数存在する、表現(プレゼンテーション)の方法を定義しているのが、このレイヤの役割です。。




第5層:セッション層(レイヤ5)

セッション層では、通信の開始、制御、終了の方法を定義します。

セッションというと、バンドなど、音楽で言うセッションを思い浮かべると思います。
2人のミュージシャンがセッションするような場合、曲が違ったり、音を出すタイミングが違ってしまうとセッションではなく、ただの自主練習になってしまいます。

セッションは、演奏の始まり(通信の開始)と、演奏の終了(通信の終了)のタイミングを合わせます。
通信で言えば、通信の開始、維持、終了を管理するのが、セッションの主な役割です。


第4層:トランスポート層(レイヤ4)

トランスポート層の代表的な役割は、トランスポート(転送)の名の通り、データを転送することです。
トランスポート層で定義されるプロトコルは、TCP(Transport Control Protocol)とUDP(User Datagram Protocol)の2種類があります。

TCPは、確実にデータを届けるためのプロトコルです。送信したデータが相手に届いたかどうかを確認し、正しく届かなかった場合には再送処理をすることで、相手に確実にデータを届けます。正確でていねいな仕事をしますが、UDPに比べて転送に時間のかかるプロトコルです。

UDPは、確実に届かなくても、とにかく早く送るためのプロトコルです。TCPに比べて処理に時間がかからないため、リアルタイム性を重視したアプリケーションに使われます。

また、1台のパソコンでメールやWebページの閲覧を同時に実行する際、送信されるデータがどのアプリケーションのものなのかを区別するために、[ポート番号]というものを使います。

トランスポート:TCP、UDPを使って相手にデータを"転送(トランスポート)"する
トランス"ポート":"ポート"ごとにアプリケーションを判別




第3層:ネットワーク層(レイヤ3)

ネットワーク層の役割は、異なるネットワーク間を接続し、コンピュータ間が通信できるようにすることです。
ネットワーク層で動作する機器に、ルータ(Router)というものがあります。
名前からも想像できるように、ルート案内をする機器です。世界各地のルータが宛先アドレスをもとにルート案内をしてくれることで、インターネットというネットワークに接続することができます。
早い話、行き先の案内表示が、ルータということです。

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画像の情報元:http://www.chuokai-gifu.or.jp/grs/hyoushiki/syurui.html
ネットワーク層では、送信元や宛先を示すアドレスに[IPv4アドレス]や[IPv6アドレス]を使用します。
IPv6アドレスは比較的新しいアドレスのため、単に[IPアドレス]という場合は、IPv4アドレスのことを示します。


第2層:データリンク層(レイヤ2)

データリンク層では、ネットワーク媒体(例えばLANケーブル)で接続されたコンピュータ間のデータ転送をする機能を提供します。
データリンク層で動作する機器に、ブリッジ(Bridge)やスイッチ(Switch)というものがあり、1本のLANケーブルをスイッチに接続することで分岐させたり、1本のLANケーブルでは長さが足りない場合に延長させたりすることができます。
スイッチとブリッジの機能は同じですが、ブリッジの物理ポートを複数持っている機器をスイッチと言い、スイッチはマルチポートブリッジとも呼ばれます。
データリンク層では[MACアドレス]と言うアドレスを使用して、スイッチに接続された機器に対してデータを転送することができます。
パソコンにLANケーブルを接続した際、ケーブル接続口のLEDが点灯することを[リンクアップ]と言いますが、これはデータリンク層での通信が可能になったということを意味しています。



第1層:物理層(レイヤ1)

物理層では、コンピュータ同士が通信するための物理的な部分を規定しています。
コンピュータ同士をケーブルで接続し、電気信号を流す場合ことを考えた場合、ケーブルのピンの並び順、コネクタの形、ケーブルの中に流す電流などを規格を物理層で定めています。
現在では無線も利用するようになっていますが、電波の周波数なども物理層の範囲です。


OSI参照モデルとTCP/IPモデル

階層モデルには、OSI参照モデルの他にも、TCP/IPモデルがあります。
事実上の標準はTCP/IPモデルですが、各層の役割を理解するためのに現在もOSI参照モデルが使われています。

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OSI参照モデルの、5~7層が、TCP/IPモデルのアプリケーション層で、OSI参照モデルの、1~2層が、TCP/IPモデルのネットワークインタフェース層になっています。
OSI参照モデルの3層、4層は変わりませんが、第3層の名前が、TCP/IPモデルでは[インターネット層]という名前になっていることを覚えておきましょう。