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■ LANケーブル

ストレートケーブル / クロスケーブル

LANケーブルは、PCの周辺機器コーナーで見かけるケーブルです。

ケーブル内には計8本のケーブルがあり、8本のケーブルの並び順は規格で決められた下記の2通りがあります。
・T-568A (通称 A結線)
・T-568B (通称 B結線)



LANケーブルの両端が、T-568A、T-568Bのどのような組み合わせになっているかによって、
ケーブルは[ストレートケーブル]と[クロスケーブル]の2種類に分けることができます。

上記の2つのケーブルは、オレンジのケーブルと緑のケーブルの色が入れ替わっているので、
T-568A、またはT-568Bのどちらか一方のケーブルの配線を覚えておけば、もう片方の配線を思い出すことができます。

■ストレートケーブル(Straight-through)
両端が同じ配列のケーブルのことを言います

T-568A と T-568A
T-568B と T-568B





■クロスケーブル(Cross-over)
両端が違う配列のケーブルのことを言います

T-568A と T-568B
T-568B と T-568A


ケーブルにストレートケーブル/クロスケーブルの2種類があるのは、ケーブルを接続する機器側の送信/受信に使うピンの配列に[MDI]と[MDI-X]の2種類の仕様があるからです。
ケーブルの両端に接続される機器がMDI/MDI-Xのどちらになっているかによって、ストレートケーブル/クロスケーブルを使い分ける必要があります。

現在では、MDI/MDI-Xを自動的に判断し、ケーブルの種類に関係なく通信ができるようにする AutoMDI/MDI-X機能を持つものが多くなっています。

MDIとMDI-Xのピン配列

ケーブルを接続する機器側の送信/受信に使うピンの配列に[MDI]と[MDI-X]の2種類の仕様があります。
MDI と MDI-X では、送信と受信のピン配列が逆になっています。
そのため、 LANケーブルの両端が、MDI、MDI-Xのどのような組み合わせになっているかによって、
[ストレートケーブル]と[クロスケーブル]のケーブルを使い分ける必要があります。

■ストレートケーブル(Straight-through) を使う場合
両端のMDI/MDI-Xが違う場合、ストレートケーブルを使用します。
MDI と MDI-X では送信と受信のピンが逆になっているため、ケーブルでピンを反転させる必要がありません。



■クロスケーブル(Cross-over) を使う場合
両端のMDI/MDI-Xが同じ場合、クロスケーブルを使用します。
MDI と MDI、MDI-X と MDI-X のように、同じピン配列の場合は、クロスケーブルで送信と受信のピン配列を反転させることで
通信が可能になります。







両端の機器で、ストレート/クロスケーブルを判断する

上記で示したように、両端の機器が[MDI]、[MDI-X]のどのような組み合わせになっているかによって、
ストレートケーブル、クロスケーブルのどちらを使用すべきかが判断できます。

機器ごとに、MDI、MDI-Xのグループ分けると、以下のようになります。


これらの機器を1本のケーブルで接続する場合、両端が同じグループか、違うグループかで、
ストレートケーブル、クロスケーブルのどちらを使用すべきかが決まります。

■両端が同じグループの場合
ケーブルの両端が同じグループの場合は、送信/受信のピンをケーブルによって反転させる必要があるため、
クロスケーブルを使用します。



■両端が違うグループの場合
ケーブルの両端が違うグループの場合は、もともと送信/受信のピンを反転されているので、
ストレートケーブルを使用します。